謝万7  デコり鐙

文字数 456文字

謝万(しゃまん)が北伐したが、
寿春(じゅしゅん)で盛大に前燕(ぜんえん)に負けた!

ほうほうの態で逃げ帰る謝万、
わざわざ煌びやかな鐙を選ぼうとする。

この時従軍していた謝安(しゃあん)さま、
これまでは特に何も
口出ししていなかったのだが、

さすがにこの振る舞いを見て、口を出す。

「お前、この期に及んでまだ
 撤退の邪魔になるようなものを
 用いようというのかね?」



謝中郎在壽春敗,臨奔走,猶求玉帖鐙。太傅在軍,前後初無損益之言。爾日猶云:「當今豈須煩此?」

謝中郎の壽春に在りて敗るるに、奔走せるに臨み、猶お玉帖の鐙を求む。太傅は軍に在り、前後に初にも損益の言無し。爾の日に猶お云えらく:「當に今、豈に此れを煩わさるるを須いんとせんや?」と。

(規箴21)



会稽(かいけい)に引き籠ってるはずの謝安がこんなとこにおるわけないやん」と、劉孝標(りゅうこうひょう)は冷静に突っ込んでいる。いや、もしかしたら出てきてたのかもしれませんよ? 弟が心配で、弟が(やらかすのが)心配で。(大事なことなので)

ここは敢えて劉建(りゅうけん)劉牢之(りゅうろうし)の父、従軍してた)に言わせたという事に強引にしてしまうのはどうだろうか。(誰一人得をしない)
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