桓温33 ひと狩りいこうぜ

文字数 410文字

雪が降ってきた。
これは狩りに行くチャンス!

桓温(かんおん)さま、ざっくり着替えて、
王濛(おうもう)劉惔(りゅうたん)を狩りに誘う。

っが、劉惔、桓温さまの
その実にフランクな格好を見て、
呆れ半分に言うのだった。

「またずいぶんと野蛮なことを
 しようと言うのだな。
 いったい何が楽しいのだ?」

すると桓温さま、むっとして答える。

「野蛮とはよくも言ったもんだな。
 俺らがそういう、野蛮な仕事
 引き受けないでいたら、
 お前らだって、のほほんと
 清談ぶっこいてられなくなるの、
 わかってんのか?」



桓大司馬乘雪欲獵。先過王劉諸人許。真長見其裝束單急、問:「老賊、欲持此何作?」桓曰:「我若不為此、卿輩亦那得坐談?」

桓大司馬は雪に乘じ獵らんと欲す。先に王劉ら諸人の許に過く。真長は其の裝束の單急なるを見、問えらく「老賊、此れを持ちて何をか作さんと欲せるや?」と。桓は曰く「我れ若し此れを為さざらば、卿輩は亦た那んぞ坐して談ぜるを得んや?」と。

(排調24)



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