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文字数 394文字
スリップ音がして車のテールが左右に大きく振れた。男たちが飛びのく。
一気に加速すると、前を塞いでいたゲートバーがへし折れ、上へ吹き飛んだ。
「やっほーい!」
マーシーは、笑い交じりに後ろを振り返って中指を立てた。「ざまー!」
最初の交差点に差し掛かり、車が右に折れる動きを取ったが、テールが横滑りした。
強い横Gに、真白はドアに叩きつけられて、うめき声を上げる。
一方のトザキは誇らしげだった。
「見ろや! このドリフト!」
今度は、逆方向に車が滑って止まった。
「どや?」
その背後から複数のパトカーのサイレンが鳴っているのが聞こえると、マーシーはダッシュボードを何度も叩いて、トザキに突っかかった。
「そんなのどうでもいいから、早く行け!」
トザキは意気消沈した。「……う、ういっす」
真白は、すかさず構えたが、一般車両とは訳の違うトルクフルな加速に、早々対応できるわけがない。
「うっぷ!」
一気に加速すると、前を塞いでいたゲートバーがへし折れ、上へ吹き飛んだ。
「やっほーい!」
マーシーは、笑い交じりに後ろを振り返って中指を立てた。「ざまー!」
最初の交差点に差し掛かり、車が右に折れる動きを取ったが、テールが横滑りした。
強い横Gに、真白はドアに叩きつけられて、うめき声を上げる。
一方のトザキは誇らしげだった。
「見ろや! このドリフト!」
今度は、逆方向に車が滑って止まった。
「どや?」
その背後から複数のパトカーのサイレンが鳴っているのが聞こえると、マーシーはダッシュボードを何度も叩いて、トザキに突っかかった。
「そんなのどうでもいいから、早く行け!」
トザキは意気消沈した。「……う、ういっす」
真白は、すかさず構えたが、一般車両とは訳の違うトルクフルな加速に、早々対応できるわけがない。
「うっぷ!」