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文字数 315文字

 顔色を変えて言葉を失った真白に構わず、マーシーはBBに話を振った。
「で、そっちのあんたは?」
 BBは俯くなり、ぽつりといった。
「ゼロ……です」
 マーシーは目をむいた。
「え? は? ちょっ? 自分の命だぞ? さ、悟りでも開いたのか?」
 BBは黙っていた。
「うひゃあ、これは想定外だぜ。こいつは食わせもんだ」
 マーシーが首をすくめると、それを聞いていたトザキも同じ仕草で応えた。

「んー……言い値といったからには、オレも引っ込みがつかねえ」
 しばらく頭を掻いていたが、マーシーは、後出しでルールを決めるのも筋が通らないと観念したようだった。
「……んー、ま、いいや。ルイの頼みってのもあるしな。それに、一人運ぶのも二人運ぶのも一緒だぜ」

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