第138話 勘違いしたマダムと指摘した孫JKこと、尤もなマダムと失望した孫JK
文字数 1,280文字
昨日の夕方の事である。
夕食を買おうと、自宅近辺に在るミドルクラスのスーパーへと出掛けた。
するとそこで凄く上品なマダムと、ちっちゃ可愛いJK(女子高生)の2人が買い物をしていたのである。
まぁ、見た限りでは、マダムと孫娘の何の変哲も無い買い物風景に過ぎないのだが、その時の2人の会話が何とも奮っていたので、以下に大まかな内容を披露する。
丁度その時政府が緊急事態宣言の延長を正式
発表したとの報道があったようで、私のスマホだけでなく、JKのスマホにもバイブでお知らせが有ったと思しき様子。
直後JKがスマホを片手にマダムに言った。
「あっ、お婆ちゃん。
緊急事態宣言6月20日迄延長だって」
マダムはマスク越しにも目許を綻ばせた。
「あら、そう。
じゃ、オリンピックも中止ね。
良かったわ、これで一安心ね」
JKは首を横に振りながら、マスク越しにも厳しい目許でマダムに告げた。
「あっ、それは違うみたい。
オリンピックはやるって」
マダムは諭す声音でJKに即応した。
「何馬鹿な事言ってんのよ。
緊急事態が6月20日迄で、どうやってオリンピックやるの。
そんな事してる場合じゃない事くらい、小学生にだって分かるわよ。
お婆ちゃんを笑いものにしようったって、そうは行きませんよ
私はそこ迄耄碌してません」
マスク越しにも困惑気味なJK。
「そうじゃなくって、ほら~。
本当なんだから」
JKはそう言ってスマホを少し弄ると、文字を拡大させたのだろう画面を、マダムの眼前に素早く差し出した。
するとややあって瞠目を禁じ得ないマダム。
「あら、嫌だ。
まぁ、えっ、嘘、本当なの。
嫌だわぁ、馬鹿じゃないのこの人ぉ」
直後マダムは嘆息混じりにJKに告げた。
「まったく、この人が総理じゃ駄目ね。
今夜はお婆ちゃんが何か作ったげるから、お得な食材を買いましょう。
節約よ、節約」
マダムの言葉を聴くや、項垂れて不服そうに声を上げるJK。
「え~っ、お婆ちゃん今日はお寿司取ってくれるんじゃなかったの?
ここはワインとかビール買うのに、ちょっと寄るだけだっつってたのにぃ~」
直後マダムはJKに押し被せた。
「文句言うなら菅総理にしなさぁい。
こんな時にオリンピックやるとか馬鹿な事言われて、お寿司なんか取る気になれないわよ」
やがてJKはボソリ、と、独りごちた。
「あ~あ、私来年選挙権出来たら、自民党に入れるの止めよ」
と、2人の会話を聴いて笑って良いのか、或いはマダムと共に声を上げて怒るべきなのか。
そんな何とも悩ましい問題に直面した私。
しかしオリンピックが開催されようがされまいが、どちらにせよ貧乏な私が最も優先すべきは、マダムに倣い節約する事なのではないか。
そう悟った私はタイムセールのシールが貼られるのを、その場で只管待ったのであった。
と、ここで一つ。
皆様方にもオリンピックが開催されようがされまいが、どちらにせよ惣菜や刺身或いは弁当等生ものを買われる場合、タイムセールのシールが貼られるのを待って、節約に邁進される事が肝要である、と、恐惶謹言させて戴く。
かしこ。
夕食を買おうと、自宅近辺に在るミドルクラスのスーパーへと出掛けた。
するとそこで凄く上品なマダムと、ちっちゃ可愛いJK(女子高生)の2人が買い物をしていたのである。
まぁ、見た限りでは、マダムと孫娘の何の変哲も無い買い物風景に過ぎないのだが、その時の2人の会話が何とも奮っていたので、以下に大まかな内容を披露する。
丁度その時政府が緊急事態宣言の延長を正式
発表したとの報道があったようで、私のスマホだけでなく、JKのスマホにもバイブでお知らせが有ったと思しき様子。
直後JKがスマホを片手にマダムに言った。
「あっ、お婆ちゃん。
緊急事態宣言6月20日迄延長だって」
マダムはマスク越しにも目許を綻ばせた。
「あら、そう。
じゃ、オリンピックも中止ね。
良かったわ、これで一安心ね」
JKは首を横に振りながら、マスク越しにも厳しい目許でマダムに告げた。
「あっ、それは違うみたい。
オリンピックはやるって」
マダムは諭す声音でJKに即応した。
「何馬鹿な事言ってんのよ。
緊急事態が6月20日迄で、どうやってオリンピックやるの。
そんな事してる場合じゃない事くらい、小学生にだって分かるわよ。
お婆ちゃんを笑いものにしようったって、そうは行きませんよ
私はそこ迄耄碌してません」
マスク越しにも困惑気味なJK。
「そうじゃなくって、ほら~。
本当なんだから」
JKはそう言ってスマホを少し弄ると、文字を拡大させたのだろう画面を、マダムの眼前に素早く差し出した。
するとややあって瞠目を禁じ得ないマダム。
「あら、嫌だ。
まぁ、えっ、嘘、本当なの。
嫌だわぁ、馬鹿じゃないのこの人ぉ」
直後マダムは嘆息混じりにJKに告げた。
「まったく、この人が総理じゃ駄目ね。
今夜はお婆ちゃんが何か作ったげるから、お得な食材を買いましょう。
節約よ、節約」
マダムの言葉を聴くや、項垂れて不服そうに声を上げるJK。
「え~っ、お婆ちゃん今日はお寿司取ってくれるんじゃなかったの?
ここはワインとかビール買うのに、ちょっと寄るだけだっつってたのにぃ~」
直後マダムはJKに押し被せた。
「文句言うなら菅総理にしなさぁい。
こんな時にオリンピックやるとか馬鹿な事言われて、お寿司なんか取る気になれないわよ」
やがてJKはボソリ、と、独りごちた。
「あ~あ、私来年選挙権出来たら、自民党に入れるの止めよ」
と、2人の会話を聴いて笑って良いのか、或いはマダムと共に声を上げて怒るべきなのか。
そんな何とも悩ましい問題に直面した私。
しかしオリンピックが開催されようがされまいが、どちらにせよ貧乏な私が最も優先すべきは、マダムに倣い節約する事なのではないか。
そう悟った私はタイムセールのシールが貼られるのを、その場で只管待ったのであった。
と、ここで一つ。
皆様方にもオリンピックが開催されようがされまいが、どちらにせよ惣菜や刺身或いは弁当等生ものを買われる場合、タイムセールのシールが貼られるのを待って、節約に邁進される事が肝要である、と、恐惶謹言させて戴く。
かしこ。