第85話 昨今流行りのカップルこと、否、そうでは無かったカップル
文字数 1,514文字
昨日の昼過ぎの事新宿のと或る交差点の信号待ちで、昨今流行りの「ちっちゃ可愛いい男子と背の高い女子」のカップルを見掛けた。
信号が青へと変わりいざ横断歩道を渡る。
否、しかしちょっと違う。
何かが違うのだ。
2人に近付くにつれ色々と分かって来る。
良く良く見ると横断歩道の向こうから歩いて来る2人は、背の高い「女装男子」と全くジェンダーレスとは縁も所縁も無い、普通の「男性」だったのだ。
2人共黒いコートを着ているのだが、確かに「男性」の方がちっちゃく、「女装男子」の方が肩幅も有ってがたいも良い。
但し遠くから見ると「女装男子」はヘアスタイルも女性のシルエットだし、コートの中はスカートにレディースのハーフブーツ、と、近くで見ると「女装男子」と分かるのだが、離れた場所から見ると「女性」に見えるのだ。
何より「女装男子」はアイメイクもちゃんとしている。
このコロナ禍の昨今である。
2人共マスク越しで目許しか顔が見えないのだから、見間違えもするだろう。
しかし何とした事か。
この場合、「最近流行りのちっちゃ可愛いい男子と背の高い女子のカップル」、とは言わないではないか。
そもそもドラマでも男子が「ジェンダーレス」で、「女子」の方が背が高いのだ。
すると正確に言うとこの場合、「デカ可愛い女装男子と背の低い男子」、と、なるのか。
否、普通に「ゲイ」のカップルなのか。
否々、凄く仲睦まじそうだが「女装男子」は腕を組まずに、友人に見えるように寄り添うだけにしていた。
しかしどう見ても恋する2人なのだ。
だとしたら「女装男子」は、自分が「女性」で無い事に気を遣っているのではないか。
もし知っている人に見られても、なるだけカップルに見えないように、と。
と、言う事は、「男性」の方は「ゲイ」ではなく所謂ノン気で、たまたま好きになったのが「女装男子」だった、と、言う事になる。
そうなると慎重に言葉を選ばなければ2人を傷付けてしまうではないか。
前述の私のような無神経な言葉が罪の無い人達を傷付けてしまうのだ。
これからは気を付けねば。
と、せめてもの罪滅ぼしに、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、と、擦れ違いざま、離れ行く2人に胸中でエールを贈った私であった。
私は周囲にLGBTの人が居らず、「女装男子」に慣れていない。
しかし今後は性的マイノリティの人達にも気を配らねば、と、心新たに新宿の街を進んだ。
するとまたまたがたいが良くて背の高い「女装男子」と、背の低い「男子」に遭遇。
2人は私の直ぐ前を歩いていたのだ。
してみると、「ジェンダーレスな女装男子と男子」のカップルもまた、昨今の流行りなのかも知れない。
私は再び眼の前の2人に、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、と、胸中でエールを贈った。
そうして私が2人を追い越そうとした時に、「女装男子」の腕に触れてしまい、「すいません」、と、振り返りざまに頭を下げた。
すると、「いえ、大丈夫です」、と、返して来たその声は、正真正銘女性の声だったのだ。
何とした事か。
私が「女装男子」と背の低い「男子」と思っていた今の2人は、「背の高い女子」と「ちっちゃめ男子」だったのだ。
もしも仮に、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、等と、声に出して2人にエールを贈っていたりしていたら、それこそ正真正銘の「女性」に、首を締められていた処だった。
ここで一つ。
そこに愛があれば2人の性別等どうでも良いし、また詮索すると痛い目に合うかも知れない、と、恐惶謹言させて戴く。
かしこ。
信号が青へと変わりいざ横断歩道を渡る。
否、しかしちょっと違う。
何かが違うのだ。
2人に近付くにつれ色々と分かって来る。
良く良く見ると横断歩道の向こうから歩いて来る2人は、背の高い「女装男子」と全くジェンダーレスとは縁も所縁も無い、普通の「男性」だったのだ。
2人共黒いコートを着ているのだが、確かに「男性」の方がちっちゃく、「女装男子」の方が肩幅も有ってがたいも良い。
但し遠くから見ると「女装男子」はヘアスタイルも女性のシルエットだし、コートの中はスカートにレディースのハーフブーツ、と、近くで見ると「女装男子」と分かるのだが、離れた場所から見ると「女性」に見えるのだ。
何より「女装男子」はアイメイクもちゃんとしている。
このコロナ禍の昨今である。
2人共マスク越しで目許しか顔が見えないのだから、見間違えもするだろう。
しかし何とした事か。
この場合、「最近流行りのちっちゃ可愛いい男子と背の高い女子のカップル」、とは言わないではないか。
そもそもドラマでも男子が「ジェンダーレス」で、「女子」の方が背が高いのだ。
すると正確に言うとこの場合、「デカ可愛い女装男子と背の低い男子」、と、なるのか。
否、普通に「ゲイ」のカップルなのか。
否々、凄く仲睦まじそうだが「女装男子」は腕を組まずに、友人に見えるように寄り添うだけにしていた。
しかしどう見ても恋する2人なのだ。
だとしたら「女装男子」は、自分が「女性」で無い事に気を遣っているのではないか。
もし知っている人に見られても、なるだけカップルに見えないように、と。
と、言う事は、「男性」の方は「ゲイ」ではなく所謂ノン気で、たまたま好きになったのが「女装男子」だった、と、言う事になる。
そうなると慎重に言葉を選ばなければ2人を傷付けてしまうではないか。
前述の私のような無神経な言葉が罪の無い人達を傷付けてしまうのだ。
これからは気を付けねば。
と、せめてもの罪滅ぼしに、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、と、擦れ違いざま、離れ行く2人に胸中でエールを贈った私であった。
私は周囲にLGBTの人が居らず、「女装男子」に慣れていない。
しかし今後は性的マイノリティの人達にも気を配らねば、と、心新たに新宿の街を進んだ。
するとまたまたがたいが良くて背の高い「女装男子」と、背の低い「男子」に遭遇。
2人は私の直ぐ前を歩いていたのだ。
してみると、「ジェンダーレスな女装男子と男子」のカップルもまた、昨今の流行りなのかも知れない。
私は再び眼の前の2人に、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、と、胸中でエールを贈った。
そうして私が2人を追い越そうとした時に、「女装男子」の腕に触れてしまい、「すいません」、と、振り返りざまに頭を下げた。
すると、「いえ、大丈夫です」、と、返して来たその声は、正真正銘女性の声だったのだ。
何とした事か。
私が「女装男子」と背の低い「男子」と思っていた今の2人は、「背の高い女子」と「ちっちゃめ男子」だったのだ。
もしも仮に、「今後好奇の眼に晒されるような事があっても、負けずに頑張れ!」、等と、声に出して2人にエールを贈っていたりしていたら、それこそ正真正銘の「女性」に、首を締められていた処だった。
ここで一つ。
そこに愛があれば2人の性別等どうでも良いし、また詮索すると痛い目に合うかも知れない、と、恐惶謹言させて戴く。
かしこ。