第119話

文字数 223文字

 ひさしぶりに夢。長い夢の最後か、短い夢。

 両親と山の上に来ている。ケーブルカーで来たらしい。いちめんの黄葉に包まれている。九割黄で、一割赤。透きとおるようだ。

 きゅうに、テレビ局の人らしき人物に、どこから来ましたかと訊かれる。年齢、職業など矢継ぎ早に訊かれ、私、怒りそうになる。
 なぜ、なんの権利で、そんなこと訊くのだろう。

 そこまで。短い夢。

 ただ、あとになって気づいた。紅葉の夢を見るときは、たいてい何か、覚悟のような感情と結びついている。

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