第162話
文字数 313文字
母と話す。(現実)
母「お父さんがだんだん終わりになるということは、私もだんだん終わりになるということね」
私「そんなこと言わないで、と言いたいけれど、たしかにお父さんもお母さんも、あと百年は生きないね」
母「でしょう」
私「でも、私も、あと百年は生きないよ」
母「そうね」
私「お父さんが向こう側に行って、お母さんと私がこっち側にいたり、お父さんお母さんが向こう側に行って、私がこっち側にいるあいだは、会えなくてさびしいけれど、そのうち私もそっち側に行くから」
母「そうね」
私「しばらく会えないだけだから」
母「そうね」
私「でも、それまで、人間には体があるから、痛かったり苦しかったりするのがつらいね」
母「ほんとにそうね」
お湯の沸く音。
母「お父さんがだんだん終わりになるということは、私もだんだん終わりになるということね」
私「そんなこと言わないで、と言いたいけれど、たしかにお父さんもお母さんも、あと百年は生きないね」
母「でしょう」
私「でも、私も、あと百年は生きないよ」
母「そうね」
私「お父さんが向こう側に行って、お母さんと私がこっち側にいたり、お父さんお母さんが向こう側に行って、私がこっち側にいるあいだは、会えなくてさびしいけれど、そのうち私もそっち側に行くから」
母「そうね」
私「しばらく会えないだけだから」
母「そうね」
私「でも、それまで、人間には体があるから、痛かったり苦しかったりするのがつらいね」
母「ほんとにそうね」
お湯の沸く音。