第2話

文字数 215文字

 今朝の夢。広い舞台裏、楽屋。
 外は雨らしく、日も暮れつつある。

 大きなテーブルの上に盛られたチョコレート菓子。
 じきに本番だから着替えなくてはならない。

 おおぜいが出入りしている。なぜか玄関はせまく、居酒屋のよう。
 トクモリさん(大学の同級生で二十年前の同僚)が、いつもの笑顔で
「じゃ」
と手を振って帰っていく。私は見送りながら、

 いまから本番なのに?
 せっかく観に来てくれたのに?

 と思う。

 チョコレート菓子の味は思い出せない。

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