第29話

文字数 487文字

 ついに完成した新しい紙芝居をご披露する夢。

 劇場ではなくて、ふつうの民家を改装したレストランみたいな素敵な建物で、玄関の両脇に縦長の模様ガラスが嵌まっている。
 中に入るとフットライトで土壁が下から照らしあげられていて、落ちついていて、綺麗。

 その玄関ホール、というかその家、入ったらまるごとホールなのだけど、そこでミヤザキさんが紙芝居をご披露していて、
 お客さまも皆さん立ったまま見ていて、
 ミヤザキさんはしゃれたモーニング姿で、私もサテンのドレス。でもふしぎなことにドレスの色が思い出せない。

 私はミヤザキさんのななめ後ろに立って、にこにこしているだけで、なんの役にも立ってない。
 しかも、ただにこにこしながら、
 わたし風邪引いてお風呂に入れてないから、髪がくさくないかな?
 ということばかり気にしている(じっさいには引いてませんでした)。

 そのうちミヤザキさんが
「これにて一巻の終わりであります!」
と大きな声で言って、拍手喝采になって、紙芝居はおしまい。

 これ、ほんとにやってみてもいいかもしれない。ドレスアップして紙芝居。
 でも私、にこにこしてるだけじゃだめだよね。

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