簡文6  一日万機

文字数 330文字

簡文(かんぶん)さまが宰相であらせられたころ、
物事の決済がとにかく遅い!

ひとつの決済を下すのに、
一年を跨ぐ、なんてこともあった。

もうちょっとテンポよく行きましょうよ、
桓温(かんおん)が突っ込むと、
簡文さまは答えた。

「一日万機、と言うではないか。
 この職にもついておれば、
 あらゆることに気を張らねばならん。
 そう軽率に決済は下せんよ」



簡文為相事、動經年、然後得過。桓公甚患其遲、常加勸免。太宗曰:「一日萬機、那得速?」

簡文の相の事を為せるに、動けるに年を經、然る後に過し得る。桓公は甚だ其の遲きを患い、常に勸免を加う。太宗は曰く「一日に萬機あり、那んぞ速きを得んか?」と。

(政事20)



桓温だったらポンポン進むであろうにね。
まぁ、おそらく、そこを差し引いても
かなり遅かったんだろうなあ。
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