劉惔3  キャンプ地とする

文字数 424文字

殷浩(いんこう)さんが楊州(ようしゅう)刺史(しし)
要は揚州の長官に任じられたころのこと。

殷浩さん、相当張り切ってたみたいだ。
いろんなルールを厳密に守らせるよう
指示を飛ばしていたようである。

そんなだから、劉惔(りゅうたん)に茶化されてる。

ある時劉惔、寝具を持って外出した。
で、少しばかり日が暮れてくると、
すぐさま夜具の準備をさせた。

「ここをキャンプ地とする」

は!? 劉惔様、
何ほざいてらっしゃるんです?
周りの者が理由を聞くと、
劉惔は答えた。

「刺史殿は厳直なお方だ。
 夜間の往来などしていては
 怒られてしまう。
 なら、ここに泊まるしかない、よな!」



殷浩始作揚州,劉尹行,日小欲晚,便使左右取袱,人問其故?答曰:「刺史嚴,不敢夜行。」

殷浩は始めて揚州に作さる。劉尹の行けるに、日の小しく晚れなんと欲せるに、便ち左右をして袱を取らしむ。人の其の故を問うに、答えて曰く:「刺史は嚴なれば、敢えて夜には行かざるなり」と。

(政事22)



「では将軍さま、
 屏風から虎を追い出してください」
じゃねえよwwwwww
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