王戎13 裴頠に嫁いだ娘

文字数 748文字

王戎(おうじゅう)の娘は、裴頠(はいぎ)に嫁いでいる。

王戎さんと娘さんは、
どんな感じの関係だったのだろう。


王戎さん、娘氏が裴頠に嫁ぐ折、
数万銭を彼女に貸したのだという。

そんな彼女が、ある日、里帰りしてきた。
すると王戎さん、ぶすっとしてる。

あ、借りたお金ね!

娘氏、慌てて借りたお金を返す。
すると王戎さんの機嫌が、
ようやく治ったのだという。


また、ある朝早く、
王戎は突撃裴家の寝起きを敢行!
使用人の案内なぞも振り切り、
どんどん進み、寝床の前にまで来た。

うおっ舅どの! グンモーニン!

裴頠が寝床の南側から降りた。
すると奥方は、北側から。

……?

夫の後ろに付き従って下りるのが礼、
という事なんでしょうかね。

ともあれ、訪問も不躾ならば、
その応対で見せた振る舞いも不躾。

そう言う方外なやり取りを交しても、
特段かれらは
気にもかけなかったそーである。

ずいぶんフランクというか、
なんというか……。



王戎女適裴頠,貸錢數萬。女歸,戎色不說。女遽還錢,乃釋然。
王戎が女の裴頠に適すに、錢數萬を貸す。女の歸せるに、戎が色は說ばず。女の錢を遽ちに還ぜるに、乃ち釋然とす。
(儉嗇5)

裴成公婦,王戎女。王戎晨往裴許,不通徑前。裴從床南下,女從北下,相對作賓主,了無異色。
裴成公が婦は、王戎が女なり。王戎は晨に裴が許に往き、通ぜずして徑ちに前む。裴の床が南より下るに、女は北より下り、相い對し賓と主とを作さば、了には異なる色無し。
(任誕14)



從床南下,女從北下
注にも箋疏(せんそ)にも、果てには礼記を雑に当たっても、なんでこんなもんが殊更に書かれてるのが触れられてなかった。となると、「こんなん言うまでもねえ、当たり前のことだろ」レベルのことができていなかったという事になる。じゃあそれって何なのかしらって考えたのだが、上で書いたことくらいしかないのかな、ってなった。
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