謝万6 謝万惨敗す
文字数 553文字
敗因は、戦況を良く見極めないまま
後退することによって
兵士たちの不安をあおり、
そこを前燕軍に攻め込まれた、
というものだった。
この報を聞き、簡文さま、
「奴は自ら負けを
引き入れたようなものではないか!
何故、ああも手ひどく
軍の士気を落してしまったのだ」
郗超は答える。
「あれは粗忽な判断をもとに、
兵士たちを振り回した、
と言えましょう」
謝萬壽春敗後、簡文問郗超:「萬自可敗!那得乃爾失士卒情?」超曰:「伊以率任之性、欲區別智勇。」
謝萬の壽春に敗れたるの後、簡文は郗超に問うらく「萬は自ら敗れたるべし! 那んぞ乃ち爾く士卒の情を失いたるを得んか?」と。超は曰く「伊れは率任の性を以て智勇を區別せんと欲す」と。
(品藻49)
謝万
謝万があまりにもひどいコケ方をして謝氏そのものの立場がヤバくなったため、謝安が重い腰を上げた、とも言われているらしい。