王恭8  清談の達人

文字数 352文字

王恭(おうきょう)と言えば清談においても、明瞭簡潔な
論旨によって相手を破ってきた。

とは言えそれほど読書量がないため、
用いる言葉には限りがあった。

それでいてなお論客は
王恭の前に破れるのだ。

ある人がこうコメントしている。

「同じ言葉を用いていても、
 そこには常に新しい含意がある。
 なのでそれほど
 重複を煩わしいとは思えない」



王恭有清辭簡旨,能敘說,而讀書少,頗有重出。有人道孝伯常有新意,不覺為煩。

王恭が清辭に簡旨有り、敘說を能くせど、書を讀みたる少なかれば、頗る重出せる有り。有る人は孝伯を道えらく「常に新意有り、煩しきを為したるを覺えず」と。

(賞譽155)



王導(おうどう)さまみたいな話である。既存の概念をいかに組み合わせて、論を組み立てるか、てきな。まぁどんなに典拠が多彩であっても、論旨そのものが雑魚だったら意味ないですわね。
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