竺法深1 宴席の竺法深
文字数 838文字
とにかくこのひと、後進の者から
あれこれ言われることが多い。
これに苛ついた竺法深は、
こう言うのだ。
「嘴の黄色いひよっ子供が喧しい!
拙僧は元帝明帝、
トップネームとも誼があったのだぞ」
などと言っておきながら、
一方ではこんな振る舞いもしている。
それに対し、
「お坊さんなのに、なんでこんな偉い方の
宴席にいらっしゃるんですかねえ?」
すると竺法深は答える。
「偉い人とか貧しい人とか
どうでもいいですよ。
教えを乞う方がいる、ならば出向く。
拙僧にできるのはそれだけです」
一説によると、この問いは
言われているらしいが、さて。
後來年少、多有道深公者。深公謂曰:「黃吻年少、勿為評論!宿士昔嘗與元明二帝、王庾二公周旋!」
後來の年少に多く深公を道える者有り。深公は謂いて曰わく「黃吻の年少、評論を為す勿れ! 宿士は昔には嘗て元明二帝や王庾二公と周旋したり!」と。
(方正45)
竺法深在簡文坐、劉尹問道人:「何以游朱門?」荅曰:「君自見其朱門、貧道如游蓬戶。」或云卞令。
竺法深の簡文が坐に在れるに、劉尹は問うらく「道人は何をか以て朱門に游ぜるや?」と。荅えて曰く「君にては自ら其れを朱門に見ゆるも、貧道は蓬戶に游せるが如し」と。或いは卞令の云えらくとす。
(言語48)
竺法深
どうも
卞壼
ところでこの人の名前、壼(こん)なんですよ。壺(こ)=つぼ、じゃないの。なんの罠なんですかね?