庾亮20 庾亮さまの評伝

文字数 525文字

庾亮(ゆりょう)さま、人々からは
どのような評判だったのだろうか。


竺法深(じくほうしん)は言っていた。

「人々はこう言っておるな。
 庾亮殿は名士とは申せど、
 その胸中には一抱えほどの棘がある。
 あの棘は、人を大いに傷つけような」

いやー多分あの人に害意ないですよ……
致命的に空気が読めないだけで……


とは言え、こんなふうにも言われている。

庾亮さまが亡くなった時のことである。
何充(かじゅう)さん、その葬儀に臨み、詠嘆する。

「樹木の如く打ち立てられたる宝玉が、
 まさに土中に埋められんとするとは!
 このような事態を目の当たりとして、
 どうして心穏やかでなどおれようか!」


まー、リップサービス的なものも
感じないではないですけどね……



深公云:「人謂庾元規名士,胸中柴棘三斗許。」(輕詆3)
深公は云えらく:「人は庾元規を名士たるも、胸中の柴棘は三斗許りと謂う」と。
(輕詆3)

庾文康亡,何揚州臨葬云:「埋玉樹箸土中,使人情何能已已!」
庾文康の亡ぜるに、何揚州は葬に臨みて云えらく:「玉樹は埋まりて土中に箸く、人の情をして何ぞ能く已已たらしめんか!」と。
(傷逝9)



ここまでちらっとしか出てきてないけど、竺法深。王敦(おうとん)の弟です。王敦に対して向けたあのヘイトトークが、竺法深の耳にも入ってたのかもですね。

まあ(以下略
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