郗超10 パパ軽んじられる

文字数 667文字

王献之(おうけんし)ら兄弟は
郗愔(ちいん)に対して礼節を尽くしていた。
何せ彼らの母親は郗愔の姉である。

挨拶に伺っては履き物を履き、
入念な挨拶をしていた。

が、息子の郗超(ちちょう)が死ぬと、状況が一変。
道端で出会っても実にそっけない。

みな高下駄を履いており、
その挨拶も、雑。

郗愔が席につくよう促したところで、

「あ、先を急ぐんで」

と、ササッと去っていく。

その後姿を見ながら、郗愔、ため息をつく。

嘉賓(かひん)の奴が生きてさえおればこそ、
 あの子ネズミどもは
 わしを敬っておった、というわけかよ!」


 
王子敬兄弟見郗公,躡履問訊,甚修外生禮。及嘉賓死,皆箸高屐,儀容輕慢。命坐,皆云「有事,不暇坐。」既去,郗公慨然曰:「使嘉賓不死,鼠輩敢爾!」

王子敬の兄弟は郗公に見ゆるに、躡履して問訊し、甚だ外生の禮を修む。嘉賓の死せるに及び、皆な高屐を箸き、儀容は輕慢たり。坐せんと命ぜど、皆な云えらく「事有らば、坐せる暇なし」と。既に去らば、郗公は慨然として曰く:「嘉賓をして死なしまざずば、鼠輩は敢えて爾らんか!」と。

(簡傲15)



なんでいきなり王献之やねん……
なんでいきなり王献之やねん!
一番下やぞ!

全員ってことは玄之(げんし)凝之(ぎょうし)渙之(かんし)粛之(しゅくし)徽之(きし)操之(そうし)献之(けんし)になるんですがねええええええ!

徽之操之辺りは軽んじてたろうけど、ぼんくら凝之さんはそうでもなかったんじゃないかなあ。夭折の長男はともかく、晋書で全く触れてもらえてない渙之粛之辺りはどうだったんだろう。渙之は全然いない、っつーか宋代の人がヒットする。

けど粛之にはビビらされた。えっ……驃騎将軍って、マジで?将軍号の最高位ですよ? え、どういうこと????
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