ニュータンタンワンタンメン

文字数 803文字

サッポロふふふん、タンターンワン。
聞いたことのあるメロディーなのに何かがおかしい。

ふふふ……定番の塩や醤油、味噌。

そこに、何故か登場したニュータンタンメン。

スープ用の粉の他に、唐辛子が付いてくる狂気のニュータンタンメン。

ラーメンに唐辛子……?

うどんなら、付いて来そうだけどね、赤くて辛いやつ。

ラーメンだと、かけるのは胡椒のイメージ。

確かに、ラーメンってお店でも胡椒がテーブルにある気がする。

あとさ、塩や醤油の麺と違って、担々麺って挽き肉あってこその美味しさじゃない?

うん。

だから、ニュータンタンメンなんじゃない?

そう言うニューなの?

知らない。

だけど、この袋に具材は入っていないのは確かだね。

何とも言えない寂しい麺。
いっそ、寂しさを唐辛子で紛らわせろってことじゃない?
唐辛子で寒さは紛れても、寂しさは紛れないよ。

でも、挽き肉は無いんだよねえ。

そして、天候荒れるって予報だから、買い物に行っていない。

行きたくない。

じゃあ、代わりに私が買い物に……
ごめん、もう茹で始めちゃった。
何時の間に!

まあまあ、挽き肉の代わりに、挽き肉の入ったワンタンを足すから。

具材は乗るから。

あ、なんだ、ただただ辛いラーメンを食べて終わるのかと……

それはそれでお腹にはたまるけどね。

さ、ユキちゃん、お茶とお箸を準備だ。

はーい!

さて、器に粉を入れてスープを作ってっと。

麺を入れたらニュータンタンワンタンメンの完成です。

何か長い!
略してニュー麺。
それはもう別物。

名称はどうでもいいから、伸びない内に。

唐辛子はお好みでって書いてあるから……

じゃ、入れないで食べるね。

うん、入れないとぼんやりした感じはある。

入れたら入れたで……口が痛い。
ワンタンのふにゃってなった部分って、不思議と美味しい……

これ、体は温まるけど、唐辛子は後悔する感じがあるよ。

使わなくて正解だったよ、ユキちゃんは……

そうして、二人は辛さの違うラーメンで腹を満たしたのだった。
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登場人物紹介

サク
小柄で甘食な黒髪女子。
おかんポジ。

ユキ
メロン感のあるふくよかめ女子。
良く食べる。

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