新茶の季節に焙じたお茶で

文字数 791文字

戻っておる、戻っておる。
サクちゃんがなんだか嬉しそう……
ふふふ……今日は地味に見えるのに手間はかかる料理。
ヘルシーで精進出来そうな割に手間はかかる料理。
それがむしろ、GWの楽しみになってしまうコロナ禍。
動かない分、カロリーは控えめにしつつもたんぱく質はしっかり摂取。
それを叶えるのが、高野豆腐。
(サクちゃんが良く分からない領域に行ってしまった)
美味しい食べ物は沢山ある。
だけど、こんな自粛期間は、あえて素材の美味しさ。
時間をかけての素材の美味しさ。
和を感じる食材達。
そうして、悪い物を体から出して、色々とデトックス。
なる……ほろ?
ユキが困惑しているうちに、なんやかんやで料理は出来上がった様です。
と言う訳で、じっくりじんわりと、栄養が染み渡る料理の、黄金週間自粛飯です。
茶色い!
そりゃ、粥は茶色いよ。
焙じ茶を使ったし。
お茶漬けではなく、茶粥?
お茶漬けは、冷や飯を美味しく食べる為にお茶をプラス。
茶粥は、生米からじっくり煮込んだおかゆ。
アウトドアで、始めチョロチョロして炊き上げるお箸で食べるご飯と違って、おかゆなら水分多めで加熱するから焦げる心配少な目、やわすぎても構わない。
それが茶粥。
そうなの?
私がそう考えただけで、茶粥の成り立ちとは別だよ?
 
アウトドアする時に、一から火を熾して、直火でご飯を美味しく炊くよりは、電気鍋でコトコトおかゆを作る方が気分的に楽だなって。
直火炊きご飯、子供の時にやった気がするけど、ご飯がちょっと失敗しても、カレーが全てを包み込んでくれた気がするなあ。
カレーって偉大だよね。
そして、茶粥のおかずに高野豆腐のたいたん。
出汁が浸みこんだ高野豆腐をご堪能あれ。
素朴な味……
それが、自粛続きで弱った体に優しいんだよ。
自粛し続けるとカロリーも消費しにくいし、たまには素朴なご飯。
そうして、素朴なご飯で満足出来なかったユキは、明日のご飯を待ち侘びたのだった――
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登場人物紹介

サク
小柄で甘食な黒髪女子。
おかんポジ。

ユキ
メロン感のあるふくよかめ女子。
良く食べる。

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