寒い日には、ココアが美味しい

文字数 802文字

ただいまー。 
おかえり、ユキちゃん。寒かったでしょ?
うん。手袋をしていても、指先がすっごく冷たい。
じゃあ、ココア仕上げちゃうね。
クッキーももう直ぐ焼きあがるから、少し待っていてね。
うん!
ユキは二人分のマグを棚から取り出し、サクはマグを受け取って出来上がったココアを注ぐ。
はぁー。温かい飲み物は、カップを持っているだけでも幸せだー。
じんわり温まるよね。
それに、ココアは指先まで血を巡らせる効能があるんだって。
言いながらサクは平皿を取り出し、焼きあがったクッキーを並べていった。
と言う訳で、ココアクッキー!
バターもココアも、惜しみなく使ってみました!
サクちゃん大好き!
サクはテーブルに平皿を置き、二人は平皿を挟む位置に着席する。
それじゃ、いただきまーす!
ユキは焼き立てのクッキーを手に取ると口に運び、幸せそうに目を細めた。
うん、美味しい。
やっぱり、サクちゃんは料理が上手だね!
ありがとう、ユキちゃん。
そう言って貰えると作り甲斐があるよ。
ココアも、ほんのり甘くて最高!
クッキーが甘いから、丁度良いよー。
ふふふ、ココアを溶かすのにちょっぴり甘いと評判の牛乳を使ったのだよ。
ココア自体が甘いんじゃないの?
ピュアココアは甘くないよ?
むしろ、苦いかな。
そうなの?
そうだよ。
試しに、お湯に溶かしてみようか。
サクは、ココア粉末を空のマグに入れ、ポットからお湯を注いで良く混ぜた。
はい、珈琲程は苦くない筈だけど。
どれどれ……あ、本当だ、苦い。
だけど、ここにほんのり甘い牛乳を加えるだけで。
あの美味しいココアになると。

そう。
因みに、この苦いやつにオレンジジュースを加えると……

ショコラ・オランジェ。
みたいな何かに。

大人の味!
そう、ピュアココアの可能性は無限大。
何と混ぜるかで様々な美味しいものが出来上がるのだよ。
このクッキーもそうだよね!
ああー、幸せだー。
そうして、二人の時間は過ぎていき、冷えたユキの体は温まったのだった。
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登場人物紹介

サク
小柄で甘食な黒髪女子。
おかんポジ。

ユキ
メロン感のあるふくよかめ女子。
良く食べる。

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