ほっかほか の ほっくほく
文字数 813文字
じゃあ、お茶を淹れるね。
焼き芋って、水分持っていかれるから。
ふふふ、太くて美味しそうなお芋をピロピロいった時を狙って狩れたよ。
そして、買ったお芋は旨い。
ああ、指先は熱いけど、それがほっくほくのお芋な証。
抱きしめて帰ってきた甲斐があったよ。
成程、この温かさはユキちゃんの愛が有ってこそなんだね。
そう言われると、何だか照れるなあ。
お芋、紫の皮が薄く剥けると何かに勝った気がする美味しい。
焦げたパリパリの皮が、黄色い身の部分と一緒に剥けると悲しいよね。
かと言って、焦げた部分を食べるのも怖いし。
そうそう。
しかも、そう言う時って、バリっと大きく剥がれるから……そう言うのが無いのが選べて満足。
ふふふ……あ、とか言っている内に食べきっちゃった。
楽しい時間は直ぐって本当だね。
そうだね。
だけど、今日は面白い飲み物が冷えているよ?
うん。
夏場はしろくまが飲め、秋には焼き芋が飲める。
宇宙に飛び立つ時代には、何でも飲める技術が発達するものなんだよ、多分。
ん?
思い付きで言っただけだよ?
棒付きの飴味の飲み物とか売られ出したし、色々売っているなあと思ったら脳内がスペースキャット。
そうだね、面白い飲み物を飲んで……甘い牛乳の後を焼き芋が追いかけて来る様な味。
焼き芋を食べた後だと、もう焼き芋味なのか分からない。
飲むタイミングを間違ったかな?
せめてお茶で焼き芋の味を口から消して……蒟蒻なゼリーの方が焼き芋感あったなあ。
そうして、焼き芋話に火がつき、おさつなチップスがユキの手によって開かれたと言う――
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