文豪も大好きジアスターゼ

文字数 504文字

はい、ユキちゃん。
大根?
うん。
私は他の具を下ごしらえするからすっておいて。
ひたすらすっておいて。
もしかして、これ全部?
うん、全部をシャシャっとお願い。
はーい。
じゃあ、手を洗ってシャシャっとするよ。
―鍋の下ごしらえが済んだ様です―
おおう、鍋が白い……
そう言う鍋だからね。
大根をたっぷり使うことで出来た、お腹に優しいジアスターゼ鍋です。
何という名前の鍋だ。
どこぞの名探偵が、血の染み抜きにも使えると言い放つ大根おろし。
おろしたてで生き生きしているジアスターゼが、服の繊維に絡みつく血液を何とかする!
何とか……あ、大根が白くなくなってきた。
じゃあ、ポン酢を準備して……一応、火が通っているか見つつ食べよう。
うん!
それでは、具材を掘り出して……これは美味しそうな手羽。
手羽元、安かったからね。
(骨付き肉って焼くのは加減が難しいけど、煮るならまだマシだし)
安いのに美味しい。
綺麗に食べるのは難しいけど、太い部分がプリプリしていて美味しい。
それは良かった。
(可食部は少な目だけど)沢山煮たから、遠慮なく食べてね。
うん!
そうして、ユキは沢山の手羽を骨にしていき、鶏出汁たっぷりの鍋汁からは美味しい卵雑炊が錬成されたと言う。
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登場人物紹介

サク
小柄で甘食な黒髪女子。
おかんポジ。

ユキ
メロン感のあるふくよかめ女子。
良く食べる。

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