夏の終わりとアイスの残り

文字数 702文字

さて、今回も調理者の特権を楽しみますか。
サクは冷凍庫から業務用アイスを取り出し、残り少なくなったチョコアイスにミックスナッツを入れて混ぜる。
(思った通り、チョコアイスととナッツは合うね。合わなかったら、ハワイのお土産の定番が変わるだろうし)
サクは、チョコアイスを和えたナッツを食べ終えると、抹茶アイスを取り出す。そして、麦チョコを抹茶アイスと良く混ぜて口に運ぶ。
(ダッツの抹茶クラ○ブル程の上品さはないけど、これはこれで美味しい。食感が軽くて食べやすいね)
サクは、麦チョコ入り抹茶アイスも食べ終えると、バニラアイスを冷蔵庫から取り出す。
(ここで、チャレンジ。カレーなグラノーラを投入)
あれ、サクちゃん何して……?
密かなパーティー。
密かな、パーティー?
うん。
シチュー皿をパンで拭う様に、残ったアイスを他の何かで拭いながら食べるパーティー。
言い終わるや否や、グラノーラ入りのバニラアイスをサクは食べる。
カリーなカリカリとアイスは意外と合う、そんな結果を出す実験も、残りものを使えば罪悪感も洗い物も少なめ。
意外と合うんだ、じゃあ私も……
駄目。
これはアイスを買い、その容器の処理もする私の特権だから。
サクは、バニラアイス和えフルグラを食べ終えると、アイスの容器それぞれに牛乳を少しだけ注ぎ入れる。
サクちゃん、今度は一体何を……?
拭いきれなかったアイスも、溶けたら後で牛乳と混ぜればちょっぴり甘い飲み物になる。
ただし、コップに注ぐのが難しい。

じゃあ、タピオカ用のストローで吸っちゃえば?

どうせ余ってるんだし。

それは名案だね。
早速試してみるよ。
業務用の大きなアイスは、思う存分二人を楽しませてから秋の到来を告げる――
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登場人物紹介

サク
小柄で甘食な黒髪女子。
おかんポジ。

ユキ
メロン感のあるふくよかめ女子。
良く食べる。

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