第109話 見放された土曜日

文字数 595文字

 しばらく休んでいるから今日は、マッサージへ行く。
朝からその予定でバスの時間に合わせて家を出ようとした。
電話がなった。一瞬無視しようとしたが、開けると久しぶりのそれも
県外の友なので、お互いに積もる話をした。
とうとう予定のバスには、当然乗れなかった。
 駅前を発車する時間に家を出て5分も待てばバスが来る。
バスはいつも5・〜10分遅れるのが慣わしのようになっている。
10時50分のバスに乗る予定で家を出た。
ところが、今日は3分も早く来た。バス停の20歩手前でバスは
通り抜けた。前からなら、手をあげてもいいが、後ろからでは
如何ともせんである。 
 30分待つと次のバスが来る。しかし私は待てないので帰った。
3時のバスに乗って診療所へ行ったら、入口は閉まっていて、
先生の車がない。先生もスタッフもいないなんて、どうした?
そうだ。土曜日は3時迄だ。
帰りのバスは、待ち時間がたくさんあるので、バス停を一つ飛ばして歩いた。
歩いている途中でバスは時間通りに来たのだろう通り過ぎた。
ああ、仕方ない、次のバス停には、別の路線のバスも来るから
それに乗ろう。頑張って歩いた。バス停の20歩手前で
別の路線バスもまた、通り過ぎた。
 ついてない時はこんなこともあるのだ。
健康のために歩いたと思うことにしたが、掛かった靄は晴れない。
今日はサンリンボウ。もう何もしないことに決めた。
 台所に立つ元気もない。さて、何を食べよう。



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