第3話 熱中症

文字数 452文字

  二回のワクチン接種を終えてホッとしている。
案ずるより産むは易しと言いたいが、二日間熱が出た。
「家の中にいても熱中症にかかるから気をつけてね」
「わかっとる。大丈夫」
「冷房をつけ、水分取ることを忘れないように」
余り外出しないこともあって、今年は暑さに閉口する
こともないのだが、           娘からの
電話のあと、いつもと違って体がだるい。食欲がない。
これって、ちょっとおかしいのと違う。
体温計は三十七度。しっかり歩けない。これはやばい。
 昼寝をする習慣はないし。
少々の風邪でも昼間寝床に入ることはないが。
水と、携帯電話を枕辺に置いて、床に入る。
 奈落の底へ引っ張られるごと、ずるずると寝入った。
 昨今、成功したとは言えない減量で栄養も不足。
それを「年寄りの冷や水」と言うのだろう。
電話はまた娘。
「それごらん。それは熱中症よ」
「分かった。これから気をつけるわ」と、言ったものの
微熱もないし、部屋も気持ちよく冷えているけど。
食欲がない。
無理に減量しなくても、ちょうどよいか。
 泣き笑いした梅雨の晴れ間。
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