第100話 ネズミは勝って負けた

文字数 305文字

 ある日、猫は動物たちを集めた。
頃は卑弥呼の時代。
あの山の三角点までみんなで競走しよう。
審判は私がします。勝ったものには永遠に
いいことがあります。
よーいはじめ。
午は一番に駆け出しました。後続が見えないので
水飲み場でちょっと一服。
丑は涎を垂らしながらゆっくりのんびり。
子はチョロチョロしていたが、丑を見つけて
ここぞと、丑の耳に隠れ、楽ちんです。
三角点の直前に丑の耳から飛び出して、
一番乗りになりました。
猫の審判は、その様子を見ていました。
子は謝りも反省もせず、
一番乗りに固執しました。
いいでしょう。子は1番です。
以来、子は猫に永遠に追われることになりました。
こうして12支は猫が決めました。
このこと、嘘。ほんと?



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