第69話 天空に生きる(2)

文字数 275文字

 長い冬が終わった。
山笑う頃、ゼンマイが丸い綿毛をつけ、ワラビが
握り拳を天に向けてと書いてある。ワラビが林立してる
生えるさまは、まさにその通り。その表現に脱帽した。

 落葉樹を活かし椎茸栽培に成功するまでの困難な
道のりが克明に描かれていて肝銘する。が、
しかし、椎茸で名を上げた実業家よりも、天空の郷で
今も生き続ける筆者(ここではヨッシヤン)が気になる。

道路も広がり自動車も通行でき、現代の文化は浸透した。
が、そこに働く人達は、昔のままの傾斜地を守らなけれ
ばならない。天空に生きる人々に惜しみないエールを送る。

  写真で見たそばの花の咲く頃訪ねてみたい。
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