第118  懐メロ ショウト、ショウト

文字数 378文字

 梅津龍太郎の声を聞くのは何十年ぶりだろう。
今の歌は、親しめないし、聞いても耳から耳へ抜けるだけである。
昔の歌は胸に届く言葉や表現があり、うっとりと聞いた。
勘太郎月夜に始まり、、裕次郎の鷲と鷹。
 歌の合間を縫うように、小説家であり詩人であった環境運動家といわれた
故、石牟礼道子の文學を知った。影のごとくというには少し異なる。
編集者として全霊で道子を支え尽くした渡辺京二。
二人は愛を超え、同志として二人だけのドラマを育てた。
これは寂聴が描きたかったと聞く、石牟礼道子の生涯。寂聴と道子。
二人には通じ合うものが重なった気がする。
道子の夫、弘は人格者で道子より数年前に他界している。
道子の葬儀の時「我が妻」と渡辺京二が挨拶した。
戸籍ではない。生きた証だ。京二にとって道子は妻だったのである。  
             2○22年12/22日 っれづれの記から
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