第14話 杜の銀杏の樹
文字数 282文字
村の鎮守の杜の境内に一本の大きな銀杏の樹が、
王様の如く聳えていた。落ち葉拾いを楽しんだり、
手を繋いで樹を取り囲んだり、また風もないのに
ひらひら落ちる様に人生を重ねてみたり、そこに
立っているのが当たり前の樹だった。
道路の拡張計画に 銀杏の樹がかかった。
社の象徴であり神木である。総代会が開かれた。
伐採するにしても、神罰がある。誰が切るか。
賛否両論に別れ、氏子は二分した。
結局残す事になる。枝葉を切り少し小ぶりになっている。
銀杏に合わせて道も丸くなっている。成程と感心した。
銀杏を残した、まあるい道路を通る時、論争に巻き込まれ
渦中にいた、今はなき兄を思い出す。
王様の如く聳えていた。落ち葉拾いを楽しんだり、
手を繋いで樹を取り囲んだり、また風もないのに
ひらひら落ちる様に人生を重ねてみたり、そこに
立っているのが当たり前の樹だった。
道路の拡張計画に 銀杏の樹がかかった。
社の象徴であり神木である。総代会が開かれた。
伐採するにしても、神罰がある。誰が切るか。
賛否両論に別れ、氏子は二分した。
結局残す事になる。枝葉を切り少し小ぶりになっている。
銀杏に合わせて道も丸くなっている。成程と感心した。
銀杏を残した、まあるい道路を通る時、論争に巻き込まれ
渦中にいた、今はなき兄を思い出す。
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