第142話

文字数 433文字

 引き出しを開けると、昔付き合っていた女性とのプリクラがでてきた。桜木町、始めてのデートだった。
映画を観、ポップコーンをたべ、プリクラを撮る。何度もいうが、僕みたいなぶっさいくが、よく、彼女のような美人と付き合えたと思う。

 僕は今、ひたすら勉強をしている。何のため、今好きな人が将来的に独立を視野に入れていることを知っているから。

 数か月前だが、仕事終わったあとの、彼女との電話、彼女の話し方、電話での声が、頭に貼りついて取れない。仕事中とは全然違う口調。
 「お部屋に誰かいるの?」ときく私に、
 「うううん、誰もいないですよ」
静かな彼女の部屋の空気が電話越しに伝わってきた。
今でも思いだすと、動揺するほどだ。

女の人って、いろいろ武器を持ってるんだと思った。

顔はかわいい/美人。笑顔、所作、声、スタイル、服装、髪型、気遣い、
頭が悪いふりをしてみたり。
因みに僕は、上のどれにも該当しない。

ん~でもあの電話はないでしょ、誰でもぐらつくよ。ね。頭がくらくらしています、今も。
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