第29話

文字数 391文字

 最近、20代で付き合ってた女性のことをよく思い出す。
目が大きくて二重、私よりも背が10cm高くて、でも痩せていて、努力家で、明るくて、英語もペラペラ。本庄まなみに似ていると、皆は噂していた。
 土曜日、簿記の講座を終えて、私の部屋にきていた。正座をし、牛乳を飲む。グレーのパジャマ。
正座をして海外ドラマを一緒にみる。私は胡坐。
 ダーマアンドグレッグ、ミスタービーンを好んでみた。
 日曜日には桜木町、神保町、鎌倉、熱海、藤沢、代官山、新宿、渋谷、伊香保温泉、船橋、菊名、九段下、半蔵門、浅草、上野、両国、どれだけお出かけしただろう。
 彼女に貰った腕時計、20年の時を刻む。無理やり別れた。よりを戻すチャンスは、あった。それでも、彼女を選ばなかった私。
 彼女が私の心から離れる日は来るのだろうか?

しかし、あんな美人で性格の良い女性と、よく付き合えたものだ。未だになんとなく信じられない。
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