265. 本邦初公開! ウソ! 読むだけで君もユーモア製造機! ウソ!

文字数 1,145文字


 ユーモア研修午前の部を始めよう。
 尾も白いかはさておき、冗談に頼り過ぎたので、バランス良くハシビロコウに憑依する。

「だだだだだだだだだだだ!」
 くわぁ。
「だだだだだ、ダダダダダダダダダダダダ!」

 これこそ、ユーモアの原則だ。
 次に、その事実に気づく術を解り易く解説しよう。

「だだ、ダダダ、ダダダダダ――」
「ダダダ、ダダ、ダダ」
「ダダン! ダダダダン!」
「だだ?」
「ダー、ダダ、だだダ!」

 どうだい? 最高だろ?

 午後の部では、実際にユーモアを生むテクニックを伝授していく。

 乗り遅れるなよ?
 その渋い面でジョークを連発すれば、かわいい動物人気ランキング上位層を脅かすこと請け合いだ。

 いまはハイギョ弁当の出番。
 英気を養いつつ、本記事で学習したユーモアの原則や五つの術を復習してほしい。

 栄光のトップは数時間後まで迫っている。

 また次の記事で会おう!

 ※※※

【補足解説】
 ハシビロコウのクラッタリング(嘴カスタネット)が伝わらなかった一部のヒト族様へ。

 ユーモアとは、「あっち向いてほい」だ。

「右を指さすよー」
「オッケー」
「あっち向いて……ほい!」
「左じゃん!」

 左を指差した「事実」と、右を差すという宣言「ミスディレクション」に、実際は左だった「驚き」が合わさり、笑いが生まれる。

 わ、笑って、くれたよね……? 忖度(そんたく)、大事だよ……?

「あっち向いてほいってなあに?」

 なるほど、それは不覚だった。
 遅刻したことないヒト族はいないので(もし未経験なら、きっとそのヒトは時計が読めない)、本参考文献から借用しよう。

 夕食会に30分遅刻して現れた。
 釈明した。
「いやほんとすみません……来たくなかったもので」

 事実→社交より新作ゲーム
 ミスディレクション→謝罪なら普通、従兄の叔父のはとこの隣人のザリガニの葬式に出向いてて……とか期待するでしょう?
 驚き→正直に「僕は恋人よりお金が好き」と言ったこと

 ユーモアのコツは、面白いことより「事実」だという。
 事実を見極めろ!

(不一致)
 明日は70%で雨です。

 空の7割で雨ってこと?
 24時間のうち16.8時間雨ってこと?
 雨滴が命中する総面積が全表面積中70%ってこと?

(あなたの心)
 私が一番嫌いな存在は、自分を正しいと信じている奴だ。

 なのに寓話を読めって? はっ!
 狐は好きだけどね!

(あなたの意見)
 観光名所で景色ばかり優遇されているのが理解できない!
 この世は魅力的な音に溢れているのに。

 ぽたぽた
 すぅぅうざああああすぅー……
 ぴーぽーぴーぽー、ガチャリ!

(残り二つ)
 解説がこれ以上長くなっても退屈なので、割愛する。
 私が、退屈なので。

 ネタ切れが著しいぜ……喫緊一年間、笑った試しがない私を逆に笑わせてほしいものだ。

 ふはははは!
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