148. 繰り返す① 前進

文字数 423文字

 伝説的なRPG第一作のラストダンジョン・竜王の城は、はじまりの町のすぐ横にあったという。

 なぜ勇者は、川を泳いで竜王の城に向かわなかったのだろう?
 みんなそうしているのに。

 お金がない? 簡単に稼げるよ!
 納期が間に合わない? 大丈夫、徹夜すればいい!
 週に一冊本を読む? 平日は忙しかったから、土曜だけで『戦争と平和』を読破しよう!

 崖上に見えるゴールに向かって、人々は切り立った崖を登る。
 滑落者が崖下に溜まっていく。

 すぐ横の階段――目を凝らさなければ先は見えずとも、看板には頂上行きとある――を行くものは、どういうわけか、少数だ。

 RPGなら息を吸うように出来る「小さな一歩を繰り返す」「小さな達成感でモチベーションを維持する」「一歩を積み重ねて時間をかけてゴールを切る」ことが、なぜ現実では出来ないのだろう?
 気合や根性で崖を登るより、ずっとラクなのに。

 ゲームから本質を抽出すれば、エッセンシャル思考が生まれる。
 ゲームから学ぼう。
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