発動! 狐ネットワーク
文字数 469文字
1時間に1本しかないバスは、やっぱり路線の途中で止まった。だけど、あとは絵馬のメッセージが、スムーズな乗り継ぎができるように誘導してくれた。
そんな感じで、何時何分にどこでどのバスに乗れという指示まで受けて、僕は着々と目的地へと向かっていた。
爆発の中心は……基地、周辺は厳重な警戒の下、軍の救護隊が民間人の保護を……。
事故のニュースは、バスの中の電光掲示板で知ることができる。乗り換えるたびに車内設備は新しくなり、情報源もLEDの文字から、液晶画面の動画へと変わっていった。
軽傷……人、重傷……人、死者……行方不明……。
事故現場では、死傷者が出ているようだった。多くは軍の関係者だったが、その周辺施設でも仮の救護施設が置かれて、絶えず応急処置や搬送が行われている。
重傷……さん、……さん。死亡……さん、……さん、……さん。
もしかしたらと電話したりメールしたりしてみたが、どちらにも反応はなかった。