男として最も見たくないもの
文字数 556文字
苦笑と共につぶやいたところで果てしなくイヤな予感を覚えて尋ねてみたところ、それを上回るような爆弾発言が飛び出してきて、僕を愕然とさせた。
言うなり、ヨウコはその場で軽々とトンボ返りを打ってみせた。
そう叫んだのは、ヨウコの思い付きというよりも、物理的にお猪口にならざるを得ないスカートの中が見えそうになって慌てたからだ。
目を背けると、床の上で軽い音が、とん、と聞こえた。
さっき視界をかすめたものが記憶の底にちらついて、声のするほうをまともに見られなかった。
そんな声を出されると、よけいに見られない。
おまけに、息苦しくなる。
おかしな理屈だが、息苦しいのに負けて、僕は意を決した。
言い訳がましいが、決して邪な気持ちはない。そうしないと、本当に生きていられない気がしたのだ。
だが、そんな覚悟は見事に裏切られた。
そこには、つんつるてんのセーラー服を着た僕が、ヘソと毛脛を出してセクシーポーズを取っていた。
思いっきり不機嫌に言ってみせたが、もちろん、そんなことを聞くヨウコではない。