ヨウコの心の秘密
文字数 475文字
しばしの沈黙の後、ヨウコは恥ずかしそうに教えてくれた。
聞いておいたほうがいい情報だった。ヨウコに恥をかかせないように。
おずおずと答えたところで、ふと浮かんだ疑問があった。
バイト先のまかないで、山盛りにされた油揚げ醤油ご飯を、ひたすらがっついているイメージしかない。
ヨウコは真っ赤になって、その場にうずくまった。僕を名前で呼んだのは、これが初めてだったのだ。
僕はすぐにフォローした。
はにかみながら頷くと、ヨウコは照れ臭いのか、その場に丸くなって横たわった。まるで、ねぐらの中の狐のように。
僕もようやく一息ついて、大の字に寝そべった。