眠るヨウコに、僕は……。
文字数 477文字
僕は力尽きて、畳の上にガックリと突っ伏した。ヨウコはというと、相変わらず何だかよく分からない寝言を言いながら、気持ちよさそうに僕の布団で眠っている。
オフクロが敷いてくれた布団の隣で、僕はひたすら就寝前の筋トレに励んでいた。布団をヨウコに明け渡して、隣で気持ちよく眠るためだ。
その寝顔は可愛かった。天井を見上げてぼやかなくてはならなくなるほどに。
結果から先に言うと、僕は日曜日の間に学校へは戻れなかった。バスが、途中で止まってしまったのだ。軍の車両が移動するので、道路を空けなくてはならなくなったらしい。結局、スマホで親父に連絡を取って、迎えに来てもらった。
出がけに玄関であんな「幻」を見た後だからだろう、恥ずかしそうな気まずそうな、変な顔をしていた。帰ってからは、オフクロまでが黙々と、中学まで使っていた僕の部屋で布団を準備していたのだ。