ヨウコとの出会い
文字数 515文字
実際……あの日、できれば戻りたくないと思いながら、僕は1時間に1本しかないバスに乗り込んだのだ。
こういう口の利き方はムカッとくるが、これはこれで結構、楽しかったりする。膝の上のヨウコは、小さくて、温かかった。軽かったけど、柔らかかった。
まあ、何というか、その、臀部っていうか、小さな尻の感触はちょっと本能を刺激して、危ない状態になることもあったけど。
実際、ちょっと胸がドキドキして息苦しい。
そんなとき、僕はさっさと飯を切り上げる。たいていの場合、ヨウコは食い足りないのか不平を言うが、飯を残して減給されたり、してはならない身体の反応を、尻の下で起こしたりするわけにはいかなかった。
幼児のようにダダをこねる妖狐のヨウコをその場の丸椅子に座らせて、僕は平たい櫃に油揚げがたっぷり混ざっている辺りを狙って、飯を盛りに行った。