フラれるための男の責任
文字数 434文字
その後がひと悶着で、親父と大喧嘩になった。
嘘だった。本当は、岬さんが心配だったのだ。
今朝早く、日本の同盟国に向かって発射された弾道ミサイルを迎撃しようとしたミサイルの一部が飛ばずにそのまま地上に落下した。爆発事故が起こって、周辺が吹っ飛んだらしい。その近辺には住宅なんかないけど、記念公園のある辺りは、どうやら被災範囲に引っかかっているみたいなのだ。
日が暮れるまでに向こうに着いて、岬さんの安否を確かめるのだ。電話はあれっきり、もう通じない。直に会って、向坂さんの告白を断っちゃダメだと説得するのだ。
ただし、両親が僕を家から出すわけがない。