Ⅶ. the sprouting love ♯42

文字数 236文字


「あ、それから……」

 浅桜くんは一呼吸おいてから、はっきりと言った。

「俺は好きだからな、立華の紅い瞳」

 嬉しい気持ちが花びらのようにふわりと舞い上がる。

「あ、ありがと……。でも、気味悪くないの?」

「別に? 目が血走ってるとかだったら驚くかもしれないけど、本当に綺麗だよ。少しグレイがかった立華の髪にもよく似合ってる」

 浅桜くんがわたしの顔を覗き込む。瞳だけじゃなくて顔まで赤く染まりそうだ。

「やだ、恥ずかしいから、あんま見ないで」

 熱くなる頬を両手で覆い、つい顔を背けた。


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