Ⅷ. Final truth ♯7

文字数 288文字


 瑞花には、あの後優陽に送ってもらい家の前でオペラを渡したという経緯だけを話し、蓮崎くんとルカさんのことは伏せておいた。

 殺人犯に吸血鬼なんて物騒なワードが飛び出したのだから、巻き込むわけにはいかない。

 昼休みになると、優陽は調べたいことがあると言って昼食も摂らずに教室をあとにした。

 五限が始まってからも戻らなかったので授業中にこっそりメッセージを送ると、図書室で調べ物を続けていると返事があった。蓮崎くんは相変わらず変わったところもなく、授業もちゃんと受けて一日を過ごしている。

 窓から見える景色は正に冬麗。空は澄んだ青を纏い、切り裂くような冬の大気を穏やかに包んでいた。

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