Ⅱ. whereabouts of blood ♯9

文字数 364文字

 メッセージをくれたのは蓮崎(れんざき)くんという男の子だった。

 彼については、テストになると学年上位に入る頭の持ち主だということ以外ほとんどなにも知らない。

 他には中学生時代に年齢を偽ってホストをしていたという噂があるということくらいだ。そう言われても納得してしまうくらい大人びた容姿をしている。

 SNSでも繋がっていない。おそらくクラスのグループアカウントからわたしの個人アカウントに飛んで送ってきたのだろう。

 思い返すと蓮埼くんは部屋を出たり入ったりしていて、不機嫌そうにずっとスマホをいじっていた。

 あんな調子でよく参加したもんだと感心したが、まさかわたしのプレゼントを蓮埼くんが手にしていたとは。

 とてもじゃないがこんな気持ちでまともに返事する気になんてなれない。

 蓮埼くんには当たり障りのないスタンプを返事変わりに送っておいた。

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