Ⅷ. Final truth ♯1

文字数 302文字


 今日は少し早めに家を出た。昨夜は浅桜くんに告白された幸せな記憶を何度も反芻していたおかげでなかなか寝付けなかったけれど、頭の中はクリアに冴えわたっている。

 学校へ着くと校庭は部活の朝練で賑わっていた。生徒会活動で登校している生徒達も多く、教室では七時半という早い時間にも拘らず、数名の生徒がスマホをいじったり談笑したりして過ごしている。

 教室に入ると数人の友達に心配の目を向けられたけれど、昨日のことを詳しく詮索してくる人はいなかった。「体は大丈夫?」とか、「昨日は大変だったね」といった軽い挨拶程度の言葉をかけられたくらいで、その優しさが心地良い。

 荷物を整理して一息つくと、すぐに保健室へ向かった。

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