Last chapter. addicted to you ♯3

文字数 333文字


 桜吹雪が舞う中、お互いにプレゼントを交換する。包みを開けてみると、そこには純白の小さなバラが詰まっていた。

 そして真ん中には淡いピンクの液体が詰まった瓶。

 その瓶には小さな文字でROSARIUMと書かれている。

「優陽、これって……香水?」

「そうだよ。ほんとはあの日、緋莉に告白するつもりだったんだ。今さら言うのもなんだけど、緋莉にはなんとなくバラのイメージがあってさ。でもまさかあんなことになるなんて思わなかったから、つらいこと思い出させたらごめん」

「ううん、そんなことない。うれしい」

 七歳の誕生日にはお母さんから、わたしが吸血鬼として覚醒し始めたときにはお父さんから、そして今日は愛する人からバラをもらった。わたしの運命はバラが導いてくれているのかもしれない。

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