Ⅱ. whereabouts of blood ♯14

文字数 341文字

 瑞花の家は街を南北に分段するように敷かれた線路を挟んで北側にあるので、一度駅まで出なければならない。

 緑地公園の出入口は封鎖されていなかった。公園全体ではなく、現場付近だけが立ち入り禁止になっているのかもしれない。駅までの近道は使えそうだけど、さすがに今通り抜ける神経は持ち合わせていない。

 小走りして二十分ほどで駅前に着くと、地下通路をくぐって北側へ抜けた。こちらはわたしの家がある南側よりも栄えていて、バスやタクシーのロータリーも大きい。

 行き交う人達を横目に少し進むと見えてくる大きなマンション。その高層階に瑞花は住んでいる。

 一枚目の自動ドアをくぐったところのインターフォンで瑞花の部屋番号を押した。

 しばらくすると、「どうぞー」という声とともに二枚目の自動ドアが開いた。

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