第119話

文字数 345文字

 以前、友だち数人で、どんな夢を見るかという話をしたことがあった。(現実)

 職業病、といえる悪夢があるようだ。
 ピアニストの人たちは、「本番の舞台に上がっているのに曲を覚えていなくて真っ白」という夢を見るらしい。
 これが俳優さん女優さんだと、「台詞を覚えていなくて真っ白」になる。

 学校のテストの悪夢、「試験時間が終わるのに何も書けていなくて真っ白」という夢は、多くの人が見るようだ。
 私もそうだったけれど、教師になったら、「試験が始まるのに問題が作れていなくて真っ白」という夢を見るようになった。
 このほうが怖い。
 教室じゅうの目がせまってきて、文字どおり、心臓が口から飛び出しそうになる。

 そう言えば、過去三年、この夢を見ていない。この夢日記に一度も書いていないのだから。
 なぜだろう。

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