第151話

文字数 401文字

 夢で、新百合ヶ丘(実家の最寄り駅)の駅構内にいる。
 よく見る夢。
 たいてい、じっさいの新百合ヶ丘駅より構造がひどく複雑で、脱け出せない。今回もそう。

 そばに男性がいて、大学の同期のタケダさんだろうか。
 彼自身は脱け出す自信があるらしく、それはそうだろう、タケダさんだから。
 私を見てにやにやしているので、私も平気なふりをする。

 高い連絡通路の途中で、私はふいと窓を開けて、
「じゃあね。わたしはここから」
なんて言って出ていこうとするのだけど、連絡通路はあり得ないほど高い所にあって、
 私は一瞬何十メートルも落ちかけて、驚いてすぐに戻ってくる。
 タケダさんが大笑いしている。

 タケダさんが夢に出てくるのは二度目だ。
 前回と同じ。彼は私をいつでも助けられるような感じでかまえてくれていて、なのに、ぎりぎりまで助けてくれずに笑って見ている。

 現実のタケダさんはそういう人ではないんだけど、じつはそうなのかな?

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