第46話

文字数 297文字

 眠くて眠くて、でもまだ眠っていないのに、いまいる寝室ではない部屋が見える。
 それは夢でときどき行く部屋で、どこか北向のマンションで、電話を乗せた二段のカラーボックスが廊下への出入口の角にある。

 そのカラーボックスの前面に、ひだを寄せてカーテンのようにして、目隠しの布がかけてある。

 それだけならふつうだけれど、その布が、あまりに生き生きと目の前に現れたから、びっくりして起きたのだ。
 ふとい縦縞の、白と明るい黄色が交互につづく中に青と濃い薔薇色の小花が散らされていて、プロバンスのプリントの典型だ。

 それを見た瞬間、あんなに幸福な感じを覚えたのはなぜだろう。


※起きてすぐ書いたメモのままです。

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