第134話

文字数 444文字

 長い長い夢の一部。
 私若くて、またおおぜいで集まって何かの稽古をしている。オペラ?

 私はなんの楽器なのだろう。何も持たずに、てのひらで楽しく机を叩いている。
 ばかなの?

 休憩時間に、床も壁も白くてガラス窓にかこまれた吹き抜けの明るいエレベーターホールで、テノール歌手らしい、髪がゆるやかにちぢれた大柄の男性(誰)に話しかけられる。
 いろいろとまわりくどい質問をたくさんされて、最後の一つが、ようするに
「どうして結婚しないの?」
というものだ。

 私はにこにこして、どう説明しようか考えている。
 私の左手の薬指には、きれいな指輪がはまっている。(そんな指輪持ってません。)

 深く想いあっているひとがいるのだけど、女性なのです。

 と言ったらこの歌手さんは、びっくりするだろうなと思って、わくわくしている私。

 目がさめて、私がびっくりした。
 そんな女性はいません。
 もちろんいてもいいのだけど、残念ながら、身に覚えがありません。
 誰。

 真澄さんが知ったら、たぶんふきげんになるので、これは、秘密。

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